オフ・ビートの意味2009年12月13日

 レナード・バーンスタイン指揮、ロンドンフィルの「ヴェルディ レクイエム」を久しぶりに聞きました。
 写真は右が1970年代に購入したオープンリール・テープ。この大曲は、LPでは途中で3回も面を交換しなければいけないので、オートリバースで全部通して聞けるテープで購入したのでした。左はそのCD再発売。今回聞いたのは、当然CD版。

 そういえば、アンプをPMAに変更し、さらにDEQ2496で特性を補正してから聞いたことがなかった。久しぶりに聞いてみて、驚きました。私が記憶していた音と全然違う。特に、怒りの日の盛り上がりのところの大太鼓の「振動」。テープ版の解説には録音当時のエピソードが書かれていて、怒りの日のところでは、バーンスタインが、再三、「オフ・ビート」を指示。大太鼓の演奏者は強打したあと必死で振動を手で押しとめていたようすが書かれていました。

 しかしねえ、テープを入手してから37年。CD版の音も含めて、オフ・ビートの指示の意味は、私にはわかっていなかったのです。だってビートがブンブンあるように聞こえていたから。しかし、いまは違うのです。強打の後、ビートが止められているのがわかる。これがオフ・ビートの意味だったのか・・・・。これまでのアンプでは、ウーハーの制動が足りなくて、オフ・ビートに聞こえていなかったというわけです。それがPMAに変って制動がしっかり利くようになった。ドーンじゃなくてズンッなんです。 また、低域の量もDEC2496による50Hzの広大なギャップの補正のおかげでまさしく怒りの日は怒涛の爆発です。
 バースタインは、こういう風に聞かせたかったのですねえ。37年目にして、ついに理解しました。

使用DAC: DAC64-MkII