人生で初めて買った中古LPレコード2008年12月05日

1960年代後半に流行した、Moogという電子楽器を使った音楽は結構はまってました。いま聴いても懐かしいし、実に電子音楽らしい。
以前に紹介した The amazing electronic new pop sound (国内での4chステレオテープでの発売時の題名は「驚異の電子音楽」) がよい例。これはCDで再発売してくれていたので、無事入手できたのです。

 もうひとつ、Moog音楽の愛聴盤なのに当時のFMエアチェック(FM放送を録音すること)の音しか残っていないアルバムがありました。エアチェックですので曲のデータも乏しく、
 ●キーワード:エレクトロニック、ラテン、モーグ
 ●アルバムにはイパネラの娘が入っていた
 ●他は曲名も不明、moog演奏者不明
 ●「LPの発売は1960年代後半」
しかわからない。

 さて、これだけの情報で探せるのか・・・。実は数年間いろいろ探しました。しかし「CD」は見つかりませんでした。それでふと思ったのです、結局1回もCDで再発売されてない、というケースはどうすればよいか、と。
 で、捜索範囲を、LPの中古まで広げました。するとありましたねえ、しかも国内の輸入中古レコード店に:

Richard Haymax, "Genuine Electric Latin Love Machine"
moogサウンド、販売時期:1969年
曲目リストにはイパネラの娘もありますし、これに間違いなさそう。

 そんなわけで、「中古LPレコード」というものを、生まれて初めて買いました。状態は5段階の「3」。はて、まともなものが来るのか? まあ、仮に傷だらけで聴けないものでも損は4000円だし、多少でもまともならばFMエアチェックの音よりはずっとよいに違いない・・・・。

 などと待つこと一週間。
 来ました! それが写真のジャケット。内容はずばりあたり。これが探していたレコードそのものです。
 ただね、レコードの状態は、私の想像を絶するものでした。ディスクは傷もなくきれいです。が!!、マスクをしないと窒息しそうになるほど、かび臭い。ジャケットだけでなく、レコード本体も・・・。どんな状態で保存されていたのかな。

 クリーニング・スプレーを半缶使い、徹底的に洗いましたが、それでも、最初のトレースでは、数分の演奏でさえ尋常じゃない量のごみが針先につき、演奏不能。昔から持っていたトレース式クリーナも久々に投入して音溝を演奏と同時間かけて掃除、二回目からは、カビの匂いはまだ若干ありますが、ごみはつかなくなり、MC30Wにて演奏可能となりました。

 しかし、中古レコードとはいえ、商品として売っている以上、レコードクリーニングマシーンでのアルコール清掃くらいはしておくってくるのかと思っていました。甘かったか。まあ、演奏できてよかった。埃汚れとかび臭いだけで、キズはなく、音質は期待以上に上等でした。

 ジャケットそのものも、かび臭くて触りたくないので、LPはただちにDATに吸い上げ、レコードとジャケットは密閉して永久保存といたしました。

使用DAC
LP→DAT→DEQ2496→DAC64で聞いています。